伊保庄の朝は屋代島(周防大島町)から昇る朝日で始まります。瀬戸のなだらかな水面を明るく染める陽の光は、古代よりここで暮らす人々の心を照らしたのかもしれません。
古くは縄文時代の古墳が残り、さらに市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)がこの地を気に入り、しばらく滞在した記録も残っています。
イオノショウ(地元の人はヨノショウと発音することが多い)は南北に長い熊毛半島の東麓で、山は海に迫っています。現在は柳井市に編入されていますが、昭和31年までは熊毛郡に属していました。
黒島浜、宮田等、縄文以来の遺跡も多く、早くから海を生業とする人々の定住があったとみられます。古代から賀茂別雷神社(上賀茂神社)の庄園であり、寛治元年(1087)勧請と伝える賀茂社が近長にあります。イオのつく地名は周辺にイオダ、イオミ、イオキ等があり、魚をイオと発音することに由来すると思われますが、あるいは伊保庄のイオは、上賀茂社へ進貢する贄(にえ)としての魚だったのかもしれません。
集落は大星山の尾根に向かって長くのび、高所集落にも中世地名が多く残ります。
柳井市史より
伊保庄は柳井市南部に位置する、細長い地域で、北部に中心市街地、南に阿月地区、山を挟んで西に平生町があります。古くから瀬戸内海型気候区に属する伊保庄は、冬も温暖で比較的雨の少ない過しやすい気候です。
海に面した地形から、かつては塩田と丘陵地を開墾した農業が主幹産業でした。
現在は、柳井市のベッドタウンを担い、また、旧耕作地を活用する農業従事者の育成にも力を入れています。
伊保庄は、JR駅、市街地中心部、工業団地まで車で10分と、アクセスに恵まれた立地です。そのため、買い物や通勤、通学にも不自由しません。柳井港からは松山行フェリーが運航しています。
柳井駅と柳井医療センター間を平日10便、土日祝3便運行しています。
最寄り駅はJR山陽本線の柳井駅と柳井港駅です。新幹線は柳井駅から35分の徳山駅が便利です。
車をご利用の場合は徳山駅まで約1時間、新岩国駅まで約50分です。
地区中心部から柳井港約10分です。柳井港からは平郡島や祝島、四国松山行のフェリーが運航しています。
岩国錦帯橋空港から東京、沖縄便が就航しています。伊保庄から車で約1時間です。
JRを利用する場合は、岩国駅から連絡バスを利用すると便利です。